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2025/06/13
振袖姿をさらに美しく引き立てるアイテムの1つが「帯揚げ」です。普段はあまり注目されませんが、実は振袖の印象を左右する重要な存在です。どの色や素材を選ぶか、どう結ぶかによって、同じ振袖でも雰囲気がガラリと変わります。
当記事では、帯揚げの基礎知識から振袖に合う選び方、雰囲気を演出できる結び方までを丁寧に解説します。前撮りや成人式など、一生に一度の晴れ舞台では、帯揚げの選び方や結び方で全体の仕上がりに差が出ます。選び方のコツや結び方のアレンジを押さえ、自分らしい着こなしを実現しましょう。
目次
帯揚げとは、帯の上辺に見える装飾用の長方形の布で、帯枕や仮紐を隠して着姿を整える和装小物です。もともとは帯をお太鼓結びする際に使われていましたが、現代では帯枕を必要としない着付けでも、装いのアクセントや女性用着物と帯の色合いをつなぐ調整役としても活用されています。
帯揚げと一口に言っても、以下のようにさまざまな種類があります。
綸子(りんず) | 薄手で光沢があり、エレガントな印象。フォーマル向き。 |
縮緬(ちりめん) | しっかりとした手触りと重量感がある。冬やカジュアルな場面に適している。 |
絽(ろ) | 薄手で透け感があり、通気性がよいため夏におすすめ。フォーマル用にもカジュアル用にも合う。 |
紗(しゃ) | 絽よりも繊細な織りで、軽やかな透け感がある。夏のカジュアル向き。 |
総絞り | 全体的にふんわりとした立体感がある。振袖に多く用いられる華やかな素材。 |
部分絞り | 一部に絞り加工を施したもので、動きのあるデザインが特徴。 |
そのほかにはレース帯揚げなど、洋風の帯揚げも人気です。帯揚げは、着物の格や季節、TPOに応じて選ぶことで、着姿が格段に美しくなります。成人式に着る振袖においても、帯揚げは全体の印象を華やかに引き立てるポイントになるでしょう。
帯揚げは、振袖のテイストや色に合わせて選ぶことで、全体のコーディネートに統一感が生まれます。ここでは、振袖の印象を引き立てる帯揚げの選び方のポイントを紹介します。
帯揚げは振袖の印象を左右するため、振袖のテイストに合わせて選ぶことで全体の統一感が生まれ、洗練されたトータルコーディネートに仕上がります。以下に、代表的なテイスト別のおすすめ振袖姿用帯揚げを紹介します。
・古典系振袖
伝統的な文様や格式のある模様が特徴の古典系には、総絞りの無地の帯揚げが定番です。上品な風合いで振袖の格調高い雰囲気を損なわず、華やかさも演出できます。帯揚げの色は振袖と同系色でまとめると、落ち着いた印象に仕上がるでしょう。 ・キュート系振袖 パステルカラーや花柄など、かわいらしい印象の振袖には、暖色系やパステルトーンの帯揚げがぴったりです。たとえば、ピンクや桜色の帯揚げは可憐でやさしい印象に、ビビッドな赤やオレンジの帯揚げを選べば明るく元気な雰囲気を演出できます。 ・クール系振袖 シンプルで落ち着いたデザインやダークカラーが基調の振袖タイプには、寒色系の帯揚げがおすすめです。紺や紫、深緑などの帯揚げを選ぶと、引き締まった大人っぽい印象になります。たとえば、黒地の振袖に紫の帯揚げを合わせれば、シックで知的な振袖コーディネートに仕上がります。 ・レトロ系振袖 ポップで大胆な色柄や、大正ロマン風のデザインが魅力のレトロ系には、遊び心のある柄物の帯揚げがよく映えます。市松模様やドット柄など、振袖の個性に負けないインパクトのあるデザインを選ぶと、他にはないおしゃれなスタイルが完成するでしょう。 |
振袖の柄や雰囲気に沿った帯揚げを選ぶことで、より美しく調和した着姿が完成します。ママ振袖や振袖レンタルを利用する際は、振袖のテイストを見極めて、全体に統一感のある装いを目指しましょう。
振袖用の帯揚げを選ぶ際には、振袖や帯の「色」に着目することで、全体のコーディネートが美しくまとまります。振袖カラーから考える方法には「振袖や帯に入っている色を拾う」「振袖と同じ系統の色で揃える」「振袖と補色関係にある色を使う」という3つが挙げられます。それぞれの色合わせがもたらす効果と、色別の具体的な例は以下の通りです。
・振袖や帯に入っている色を選ぶ
着物や帯に使われている色を帯揚げに取り入れることで、コーディネートに統一感が生まれます。たとえば「紫の柄が入った振袖には紫の帯揚げを合わせる」「白色の帯には白の帯揚げ」にするとバランスが取れ、落ち着いた印象になります。 ・振袖の色と同じ系統の色を選ぶ 振袖と帯揚げを同系色でまとめると、全体に品のあるワントーンコーデが生まれます。赤い振袖には明るい朱色やピンクの帯揚げ、緑の振袖には黄緑や深緑の帯揚げなど、濃淡を生かすことで立体感のある仕上がりになります。 ・振袖の色と補色関係の色を選ぶ 補色とは、色相環で反対側に位置する色同士のことです。あえて補色を使うと、視覚的にメリハリが生まれ、振袖の色が際立ちます。たとえば、青の振袖に黄色の帯揚げを合わせると、パッと目を引く華やかな印象に変わります。 |
帯揚げの色の選び方1つで、振袖の印象は大きく変化します。なりたい雰囲気やTPOに合わせて、色の効果を上手に生かした帯揚げ選びを楽しみましょう。
振袖用帯揚げは結び方によっても印象が違い、形やボリューム感によって帯まわりに華やかさや個性を演出できるのが魅力です。ここでは、代表的な帯揚げの結び方を紹介します。
本結びは、帯揚げのもっとも基本的で格式ある結び方です。帯揚げの中央に控えめな結び目を作り、余った部分を帯の中に丁寧に収めることで、すっきりと落ち着いた印象に仕上がります。派手すぎず、見える分量も多すぎないため、振袖の豪華さを邪魔することなく上品なアクセントを加えます。
本結びは特に古典柄やシンプルな振袖との相性がよく、色や素材によってフォーマルにもカジュアルにも調整可能です。初心者でも挑戦しやすく、どのようなテイストの振袖にもなじみやすい万能なアレンジと言えるでしょう。成人式のような華やかな式典で、正統派の着こなしを目指したい場面にもおすすめです。
かもめ結びは、帯揚げを左右に弧を描くように整えた、まるで空を舞うかもめのような優美なシルエットが特徴の結び方です。「入り組(いりく)」とも呼ばれ、帯揚げを結ばずに斜めに折りたたんで帯に入れ込むスタイルが「入」の字に似ていることから名付けられました。古くは武家の令嬢や皇室の装いにも使われていた由緒あるアレンジで、格式の高さと気品を兼ね備えています。
かもめ結びは結び目がなく、すっきりとした見た目ながらも、帯揚げの質感や色味が映えるため、総絞りなどのボリュームのある素材とも相性抜群です。古典柄や落ち着いた振袖に合わせると上品で洗練された印象に仕上がり、伝統と現代の美が融合した凛とした美しさを演出できるでしょう。
リボン結びは、帯揚げをリボンの形に整えて結ぶことで、可愛らしさと女性らしさを強調する人気の高い結び方です。中心よりもやや左右どちらかに寄せて結ぶことで、動きのあるアクセントになり、コーディネートに立体感が生まれます。
ピンクやオレンジ、水色など明るい色の帯揚げを使うと、より華やかで写真映えする装いになります。パールやレースなど、装飾のある帯揚げを使えば、より華やかさが増すため、成人式の前撮りにもぴったりです。甘めのテイストやレトロモダンな振袖と相性がよく、自分らしいアレンジを楽しみたい方に最適なスタイルです。
花結びは、帯揚げで花のような形を作る、華やかさと個性を演出できる結び方です。帯揚げを立体的に整えることでボリュームが出るので、振袖全体の存在感をさらに引き立てます。また、花結びに使う帯揚げの色によっても印象が変わり、ピンクや赤、オレンジなどの鮮やかな色を選べば愛らしさが際立ち、紫や濃紺などの色は上品で大人っぽい雰囲気に仕上がります。
一輪の大きな花を作る「一つ花」や、複数の花を咲かせる「二つ花」、絞り部分を蕾に見立てる「蕾アレンジ」など、花結びはバリエーションも豊富です。成人式はもちろん結婚式など、特別な日の装いにふさわしい印象を与えることができ、周囲と差をつけたい方におすすめの帯揚げアレンジです。
帯揚げは、色や素材の選び方、結び方のアレンジによって、振袖全体の完成度が変わる重要なコーディネートアイテムです。古典・キュート・クール・レトロなどの振袖のテイストや、補色・同系色などの配色を意識して帯揚げを選ぶことで、華やかでありながらも統一感を出せるでしょう。
また、本結びやリボン結び、花結びといった多彩な結び方を活用すれば、振袖姿に自分らしい個性や魅力をプラスできます。成人式に着る振袖に合わせて帯揚げを取り入れ、自信を持ってお気に入りの振袖を着こしましょう。
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