スタッフブログ

  1. トップページ
  2. アイドル by やまと - スタッフブログ
  3. むしろ化繊がいいって本当?正絹だけじゃない今どきの振袖事情

むしろ化繊がいいって本当?正絹だけじゃない今どきの振袖事情

成人式の振袖選びの際、やはり気になるのは色や柄という方が多いのではないでしょうか。ここでは、振袖の「素材」について紹介していきます。振袖の生地と言えば、正絹と思われる方も多いかと思いますが、近年は化繊の振袖も多く登場しています。それぞれの素材の特徴や違いを知っていただき、振袖選びの参考にしてくださいね。

正絹とは?

正絹とは、「100%絹糸で作られた生地」のことです。シルクとも呼ばれますね。昔から振袖をはじめとする着物の生地として、最もポピュラーであると言えます。ここでは、正絹の振袖の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。

 正絹の特徴

正絹は、保湿・保温性に優れ、通気性も良く、しなやかな肌触りが特徴です。美しい光沢感と高級感は正絹ならではで、他の素材では表現できません。

正絹のメリット

正絹は、振袖をはじめとする着物の中で最も人気の生地ですが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 着崩れしにくい
    肌触りが良く、着心地抜群の正絹の振袖は体のラインに沿い、フィット感も抜群です。また、腰紐や帯なども滑りにくく良く留まるので、着崩れが起こりにくいのです。
  • 季節問わず快適に過ごせる
    通気性や保温性に優れている正絹は、夏は涼しく、冬は温かく過ごせます。成人式は寒さの厳しい1月に行われる地域が多い為、正絹の振袖がぴったりです。
  • 静電気が起こりづらい
    正絹は、保湿力が高く静電気が起こりづらいという特徴もあります。正絹だと、歩くときに着物が脚にまとわりつかず、なめらかに裾をさばくことができます。成人式の振袖姿に人気なショールなどをかけても、正絹の振袖であれば安心です。
  • 高級感がある
    正絹特有の光沢感は、他の素材にはない特別な特徴です。しなやかで美しく、高級感を感じられます。

正絹のデメリット

正絹は振袖において最もポピュラーな生地ですが、デメリットもいくつかあります。

  • 手入れが大変
    正絹はとてもデリケートな素材です。雨や飲み物等で汚れてしまうとすぐシミになってしまう上、自宅で洗濯ができません。また、保管状態によっては生地の一部が虫食いになってしまったり、色が褪せてしまうこともあります。久しぶりにタンスから出してみたらびっくり!と、いうことも少なくありません。そのような場合は、専門店でのケアが必要となります。
  • 値段が高い
    正絹の振袖は、化繊のものと比べて値段が高いことがデメリットのひとつです。正絹の場合、購入であれば約30万~40万円、レンタルでも約20万円前後が相場と言われています。正絹の振袖は、生地そのものの美しさや、特有の機能性を兼ね備えている分、高額になってしまうのです。

化繊(ポリエステル)とは?

化繊とは「植物の成分などを科学的に処理し再生産することで生まれる再生繊維や、石油などから合成された合成繊維」の総称です。「化学繊維」を略して「化繊」と呼んでいます。振袖の生地として使われることが多いのは、化繊の中でも合成繊維であるポリエステルです。ここでは、化繊(ポリエステル)の振袖の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。

ポリエステルの特徴

ポリエステルとは、石油をもとに作られる合成繊維のひとつです。ポリエステルは、麻や綿などの天然繊維を模範すべく作られました。合成繊維の中でも非常に優れていると言われ、実際に普段着ている洋服の多くにポリエステルが使われています。

ポリエステルのメリット

現代の生活において身近で幅広く使用されているポリエステルには、どんなメリットがあるのでしょうか。

  • 手入れのしやすさ
    正絹の振袖は家で洗うことができませんが、ポリエステルであれば自宅の洗濯機で洗うことも可能です。洗っても色落ちすることがなく、虫食いやカビになる恐れもありません。また、湿気や雨などにも強いため、洋服などを保管する衣装ケースでの保管もできます。正絹のように気を使うことなく、着用と保管ができることが魅力ですね。
  • 値段の手頃さ
    正絹の振袖は、レンタルでも約20万円前後とかなり高額です。手入れも自宅では不可能なため、クリーニングやケアにも費用がかかります。それに比べてポリエステルの振袖は、比較的安価で購入・レンタルができます。ポリエステルの振袖の多くは仕立てが済んでおり、約5〜10万円前後で、帯や小物などフルセットで購入することもできます。

ポリエステルのデメリット

安価で手に取りやすく、扱いやすいポリエステルにもデメリットがあります。

  • 静電気が起きやすい
    ポリエステルは静電気が起きやすい繊維でつくられています。それにより、ポリエステルの振袖は裾が脚にまとわりついたり、ショールで静電気が起きてしまうことがあります。
  • 夏は暑く、冬は寒い
    ポリエステルは、正絹に比べると通気性や吸湿性が非常に劣っています。暑い季節では汗を吸いにくくムレますし、冬は生地がひんやりと冷たいため寒く、保温性も期待できません。
  • 着崩れしやすい
    ポリエステルの振袖は正絹に比べて滑りやすいため、着付けがしづらかったり、着崩れしやすいという難点もあります。生地そのものの厚みや重みもあるので、着心地もあまり良いとは言えません。

結局どちらの振袖がいいの?

ここまで、正絹と化繊(ポリエステル)それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説してきました。では、実際にどちらの振袖を選ぶべきなのでしょうか。これまでの内容を踏まえてお伝えしていきます。

素材・価値重視の方は正絹

素材・価値を重視される方は正絹の振袖がおすすめです。最近では、絹に近づけたポリエステルなどもありますが、風合いは似せることができても肌触りや着心地だけは正絹には及びません。また、代々受け継いでいきたい宝物として持っておきたい、という思いがある場合も正絹の振袖がおすすめです。

価格・柄重視の方はポリエステル

価格・柄を重視される方はポリエステルの振袖がおすすめです。振袖よりも前撮り写真やアルバムにお金をかけたい、振袖は価格を抑えて準備したい方は、ポリエステルの振袖も検討してみてください。価格を気にすることなく、自分の好きな振袖を選ぶことができるのはポリエステルの振袖の最大のメリットです。着たい色や柄の振袖がポリエステルの場合は、迷わず選んで間違いないでしょう。

まとめ

今回は、正絹と化繊(ポリエステル)の振袖について紹介しました。参考になりましたでしょうか。昔から、成人式では正絹の振袖を、と思う方は多いと思いますが正絹でなければならないことはありません。ポリエステルの振袖には、正絹にはない良さがあります。それぞれの素材のメリットとデメリットを理解しながら、たった一度の成人式を彩る、ベストな振袖を選んでくださいね。