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大正ロマンの振袖は、伝統的な和装に西洋のデザイン要素が融合したもので、レトロかつモダンな魅力があります。色彩は鮮やかで明るい発色が特徴で、柄には大きな花柄や幾何学模様、洋風の小花柄などが用いられています。
大正時代に実際に作られたアンティーク振袖は現代になっても人気がありますが、一方で、その数は少なくサイズも小さめです。そこで最近では、大正ロマンの雰囲気を現代風にアレンジした「大正ロマン風」の振袖が登場しており、成人式の振袖としても人気を集めています。
当記事では、振袖の大正ロマンとは何かといった基礎的な内容から、大正ロマンの振袖をレンタル・購入する際の注意点まで、詳しく解説します。
目次
4. 大正ロマンの振袖を着こなすためのコーディネートのポイント
1912年から1926年までの約15年間続いた大正時代は、西洋文化が流入し、新しい価値観が生まれた時代でした。その時代を象徴するのが「大正ロマン」です。文学、芸術、ファッションなどさまざまな分野で革新的な動きが起こり、自由や平等、個性を求める人々が現れました。女性が高等教育を受け、社会進出を果たしはじめたのもこの時代です。
振袖の大正ロマンとは、大正時代に流行したレトロでモダンなデザインが取り入れられた振袖のスタイルを指します。イメージとしては、漫画「はいからさんが通る」で見られるような振袖です。
色鮮やかではっきりした発色で、大きめの花柄やストライプ、幾何学模様などの柄が特徴です。和と洋がミックスされた独特のデザインが魅力で、振袖には洋画のようなデザインや伝統的な和の色彩に加え、細部までこだわった装飾が施されています。大正時代の欧米のアートの影響を受けたデザインや、和と洋の融合が感じられる色合いが、大正ロマンの振袖の魅力となっています。
大正ロマンの振袖は、単にレトロで可愛いだけでなく、現代の女性を惹きつけるさまざまな魅力があります。
まず、洋画のようなデザインや和と洋の融合が見られる大正ロマンの振袖は、大正時代の西洋文化の影響を感じさせます。深みのある伝統的な和の色合いと、洗練されたパステルカラーや鮮やかなトーンの組み合わせが特徴です。また、大きめの花柄や幾何学模様、洋風の小さな花柄など、華やかな柄も魅力の1つです。
大正時代は、アール・ヌーヴォーやアール・デコなどの欧米のアートムーブメントが流行しました。大正ロマンの振袖のデザインにもこれらの影響が反映され、新しい芸術的な要素が取り入れられています。
近年、レトロブームの影響もあり、大正ロマンの振袖はますます人気が高まっています。人と被らない振袖を着たいと考える女性にとっては、まさに最適な振袖と言えるでしょう。
より特別な装いで成人式や結婚式などの大切な日を過ごしたい人にとって、大正ロマンの振袖は1つの選択肢としておすすめです。特に、レトロな雰囲気が好きな人や漫画のような世界観を楽しみたい人は、大正ロマンの振袖が向いているでしょう。
大正ロマンの振袖は、まるで大正時代にタイムスリップしたような、アンティークでレトロな雰囲気が魅力です。深みのある色合いや、繊細な柄、金箔や刺繍などの豪華な装飾は、まさに大正時代のロマンを体現しています。
アンティークショップや古着店で見かけるような、一点ものの着物のような風合いも大正ロマンの振袖の特徴です。現代的な着物とは一味違う、特別感のある装いをしたい人におすすめです。
少女漫画や歴史漫画などに登場するような、大正時代の華やかな世界観を大正ロマンの振袖で楽しむことができます。特に「はいからさんが通る」のような作品が好きな人にはたまらないでしょう。
まるで漫画の主人公になったような、思い出に残る体験をしたい人におすすめです。
(画像:いくつかの振袖から自分に合うものを選ぼうとしている女性の画像を挿入)
大正ロマンの振袖を選ぶ際には、以下の点を事前に知っておくとよいでしょう。
レンタル振袖でも大正ロマンにできる |
大正ロマンの振袖を購入するのが難しい場合は、一般のレンタル振袖を利用し、小物やアクセサリーで大正ロマンの雰囲気にアレンジする方法もあります。洋装小物を組み合わせることでレトロな雰囲気を演出できますが、小物は基本的に自分で用意する必要があります。レンタルの場合、プランに小物が含まれているケースもあるので、気になったお店は比較検討してみるとよいでしょう。 |
生産数の少なさに注意する |
大正ロマンの振袖は、レトロなデザインゆえに生産数が限られています。振袖専門店でも早めの来店や予約が必要となる場合があります。大正ロマンの振袖を着たい場合は、早めにレンタル・購入の予定を立てましょう。 |
生地の素材を確認する |
価格が安めの大正ロマンの振袖は、ポリエステル製が一般的です。しかし、素材は絹の振袖のほうが美しい光沢や着心地があります。購入、もしくはレンタルをする際は、念のため素材を確認しておきましょう。 |
大正ロマンの振袖は独特な色味やデザインを持っており、自分の体型や肌の色に合うものを選ぶことが重要です。全体のバランスや着こなし方にも注意を払うことで、大正ロマンの雰囲気を存分に楽しむことができます。
大正ロマンの振袖の魅力を最大限に引き出すためには、着物だけでなく、帯や小物、髪型までトータルコーディネートすることが重要です。ここでは、大正ロマンの雰囲気を高める4つのポイントをご紹介します。
振袖の印象を大きく左右する半衿は、大正ロマンらしさを演出する重要なアイテムです。レースや刺繍があしらわれたレトロでボリュームのある半衿を選ぶことで、大正ロマンの雰囲気をより出せるでしょう。
他にも、市松模様やポップなドット柄、洋風文化を感じさせるようなレース生地もおすすめです。
大正ロマンの時代には、着物にブーツや袴を合わせる着こなしが流行しました。ブーツは革素材のもの、袴は同系色や柄のものを選ぶと、大正ロマンらしさをより醸し出せます。
特に袴は、和装と洋装の要素を融合した、大正ロマンの雰囲気が出やすいアイテムです。振袖と袴の色や柄を合わせることで、統一感のあるコーディネートに仕上げられます。
レースの手袋や帽子は、大正ロマンの雰囲気を演出するだけでなく、華やかさをプラスする効果もあります。特に、ベレー帽やクロッシェハットは、大正時代によく見られたアイテムです。
その他にも、パールやビジューを使ったアクセサリーや、クラッチバッグ、ショルダーバッグなど、高級感のある小物が大正ロマンの振袖にマッチします。
髪型も大正ロマンの雰囲気に合わせることで、トータルコーディネートが完成します。フィンガーウェーブやハーフアップ、耳隠しなど、大正時代の流行を取り入れた髪型がおすすめです。
また、1920年代後半に入ると、欧米の影響で短めのボブスタイルが流行しはじめたと言われています。当時のボブスタイルは、活動的で都会的な新しい女性像を体現する髪型でした。
他にも、ひさし髪も明治時代終盤から大正時代に流行したヘアスタイルとして知られています。装いの簡素化の中で、女性らしい可愛らしさを演出できる髪型でした。
大正ロマンの流行は、振袖にも影響を与えています。それまでの伝統的な柄から、洋風のデザインを取り入れたモダンな振袖が次々と登場しました。
深みのある赤、紺、緑などの色合いで、チューリップなどの花柄や、幾何学模様など、華やかな色彩とレトロなデザインが大正ロマンの振袖の特徴です。
大正ロマンの振袖は、時代を超えて愛される、華やかで個性的な魅力あふれる振袖です。成人式や特別な日に、ぜひ大正ロマンの振袖を着てみてはいかがでしょうか。