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振袖の着付けは自分でできる?準備するアイテムやポイントを紹介

成人式や結婚式など、特別な日の装いとして欠かせない振袖。豪華で美しい姿は、多くの女性の憧れです。一方で、振袖は着物の中でも袖が長く、帯結びも複雑なため、着付けの難易度が高いと言われています。一般的にはプロに着付けしてもらうことが多いですが、事前準備や練習、周囲のサポートがあれば、自宅で自分で着付けを行うことも不可能ではありません。

当記事では、自分で振袖の着付けを行いたいと考えている方向けに、着付けに必要なものや振袖の着付けの手順などを解説します。

 

目次

1. 振袖の着付けは自分でできる?

1-1. 振袖の着付けが難しい理由

2. 振袖の着付けに必要なもの

2-1. 必須アイテム

2-2. あると便利なもの

3. 振袖の着付けの手順

3-1. 下着を着る・足袋を履く

3-2. 補正をする

3-3. 長襦袢を着る

3-4. 振袖を着る

3-5. 帯を結ぶ

4. 自宅で振袖の着付けを成功させるためのポイント

4-1. 腰紐をしっかり締める

4-2. 結び目が重ならないようにする

4-3. 衿元・衣紋を整える

4-4. 事前に動画やレッスンで勉強する

5. 振袖の着付けを自分で行う以外の選択肢は?相場も紹介

5-1. 美容院

5-2. ホテル

5-3. 出張着付け

5-4. 着付け会場

6. 振袖を着るなら着付け・ヘアセット込みのレンタルが便利!

まとめ

 

1. 振袖の着付けは自分でできる?

振袖の着付けには、専門的な知識と技術が必要です。振袖は通常の着物よりも袖が長く、全体的に重いため、取り扱いが難しいとされています。

一方で、基本的な着付けの技術を学ぶことで、少しの着崩れや緊急の修正をしたい場合にも、自分で対応できるようになります。そのため、振袖の着付け方法を事前に学習しておくことは、決して無駄なことではありません。

現実的には着付けを行う場合は、振袖専門店や美容室などでお願いする人が多いですが、練習を重ねれば自分で着付けすることも不可能ではないでしょう。

 

1-1. 振袖の着付けが難しい理由

振袖は、重ね着する必要があるため、構造が複雑です。着物の中でも袖が長い点が特徴です。袖の長さを整えたり、帯をきれいに結んだりするのは難しく、慣れないうちは着付けに時間がかかってしまうでしょう。

また、振袖には、華やかで凝った帯結びが求められます。一般的な着物の帯結びよりもバリエーションが多く、変わり結びと呼ばれる特殊な結び方も存在します。これらの帯結びを習得するには、練習と経験が必要です。

 

2. 振袖の着付けに必要なもの

振袖の着付けに必要なものは、種類が非常に多いため、一気に覚えるのは難しいかもしれません。そこでまずは、全体感を押さえてみましょう。一覧表形式で紹介しますので、ぜひお役立てください。

 

2-1. 必須アイテム

振袖の着付けに必要なものは、以下の表の通りです。

振袖 成人式や結婚式などで着用する着物です。華やかな柄や色彩のものが多いです。
袋帯 着物の中でも格式の高い帯として位置付けられている帯です。表地と裏地が筒状(袋状)になっています。
帯揚げ 帯枕を包み、隠すためのアイテムです。
帯締め 帯の真ん中で結び、振袖のコーディネート全体を引き締めてくれるアイテムです。
伊達衿、重ね衿 振袖と半衿の間に入る、飾り衿です。
長襦袢 振袖の下に着る着物です。肌襦袢の上に重ねます。白や生成りのものが多く、透けにくい素材で作られています。
半衿 長襦袢に取り付ける衿を指します。
衿芯 長襦袢の衿に芯を入れるためのものです。衿の形を整え、着崩れを防ぎます。
肌襦袢 長襦袢の下に着る肌着です。汗取りや防寒などの役割があります。肌触りのいい素材で作られています。
裾よけ 長襦袢の下に着る、下半身用の肌着です。
三重紐、四重紐 袋帯で煌びやかな帯結びをする際に使用するアイテムです。
帯板(前板、後板) 帯の形を整えるための板です。前板と後板の2枚で構成されています。
帯枕 帯結びの土台として形を整え、飾り結びを支えるアイテムです。
腰紐(5本程度) 着物が開くのを防ぐために、腰骨のあたりに結ぶ紐です。
伊達締め 腰紐の上から巻いて、着崩れを防ぐための紐です。
髪飾り 髪に飾る装飾品です。かんざし、つまみかんざし、Uピン、コーム、造花・つまみ細工…など、種類はさまざまあります。
足袋 草履を履くときに着用する日本の伝統的な靴下で、絹や綿などの素材で作られています。
草履 振袖に合わせる履物です。台の高さが高く、華やかな印象を与えます。
ショール 首まわりや肩まわりを寒さから守るための、防寒アイテムです。
バッグ 振袖に合うように、小さめのバッグを選びましょう。

 

2-2. あると便利なもの

その他にも、振袖の着付けをする際に用意しておくと便利なものとして、以下の2つがあります。

  • 補正グッズ
  • 着物ベルト、着付クリップ

補正グッズは、人間の自然な曲線を直線的な着物の形状に合わせるために使用するアイテムです。補正には一般的にタオルや腰用のパットが使われます。フェイスタオルを細長く折り、胸下や腰のくびれなど、身体の凹んでいる部分に当てて、平らに見せることが可能です。

また、胸まわりを平らに見せるためにも使用できます。お尻の上部には腰用の専用パットを置いて帯の見栄えを良くし、帯がめくれたり緩んだりするのを防ぎます。

着物ベルト(着付クリップ)は、着付けを容易にし、着崩れを防ぐために使用するアイテムです。特に知られているのが「コーリンベルト」というタイプで、伸縮性があり、両端にあるプラスチックのパーツを使って着物の衿を固定します。これにより、衿元がしっかりとホールドされ、長時間にわたって美しい形を保つことができます。

ゴムの伸縮性により、体型に合わせてフィット感を調節することが可能なので、締め付けが強すぎたりゆるすぎたりする心配もありません。

 

3. 振袖の着付けの手順

振袖を自分で着付ける際には、正しい手順に従って一歩一歩丁寧に進めることが大切です。以下では、振袖を自分で着付けする際の手順を詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。

 

3-1. 下着を着る・足袋を履く

最初に和装用の下着を身に着けます。具体的には、和装ブラジャーを使用して胸部を平らにすることで、着物が美しく見えるように調整します。また、肌襦袢や裾よけもこの時に着用しましょう。

肌襦袢は着物の下に直接触れるため、肌からの汗を吸収し、着物を清潔に保つ役割があります。裾よけは裾を整えるためにも重要で、歩行時の着崩れを防ぐ助けとなります。

着物を着付ける前に足袋を履く理由は、着付け後に足袋を履こうとすると、体を曲げるのが難しくなり、着崩れを引き起こす可能性があるためです。

 

3-2. 補正をする

着物がきれいに見えるように体のラインを整えます。補正をすることで、体の凹凸をなめらかにして寸胴の形に仕上げることが可能です。具体的には、ウエストやヒップにウエストパットやヒップパット、薄手のタオルなどを用いて補正を加えます。これにより、着物が体にきれいにフィットし、着崩れを防ぎながら美しい振袖姿を実現できます。

また、胸の膨らみやウエストのくぼみを適切に調整することで、帯を締めたときの仕上がりがさらに美しくなります。補正は着付け全体の仕上がりに大きく影響するため、丁寧に時間をかけて行いましょう。

 

3-3. 長襦袢を着る

長襦袢を着る際は、まずは袖を通し、次に衿をきれいに整えます。長襦袢の衿は、着物の衿と美しく重なるようにV字になるように調整することが大切です。

その後、長襦袢の後ろの衿(衣紋)を適度に引き下げ、首回りに適切なスペースを持たせましょう。このスペースがあることで、見た目が美しくなるだけでなく、快適な着心地にもつながります。

また、伊達締めやコーリンベルトを使って長襦袢を固定することで、振袖の着崩れを防ぎながら、1日中美しい着姿を保つことが可能です。

 

3-4. 振袖を着る

長襦袢を着た後、振袖を丁寧に羽織ります。まず袖を通し、振袖の衿を持って軽く振り直すことで、背中心をきちんと合わせます。その後、振袖の前の部分を調整し、裾の長さをくるぶしの隠れる程度にしましょう。

裾合わせが終わったら、腰元を整え、腰ひもで固定します。このとき、快適な着心地と美しいシルエットが実現できるように、締め付けすぎないように注意しましょう。

さらに、おはしょりと呼ばれる部分を作るため、身八つ口から手を入れて前後の布目を整えます。おはしょり(お端折り)とは、着物を着る時に身丈よりも長い部分を胴でたくし上げた際に、帯の下方に出る折り返しのある部分のことです。おはしょりは振袖の見た目に大きく影響し、整っていると全体の着姿が美しく映ります。

 

3-5. 帯を結ぶ

最後に、帯を結びます。今回の手順では、立て矢結びを紹介します。

まず帯の一端を手先として適切な長さに設定し、体に2回巻き付けます。巻き終わったら、垂れ先を斜めに折り上げ、その上に手先を3つ折りにし、帯の上線でひと結びしましょう。この結び目が上にくるようにしてください。

次に、帯を広げて羽根の大きさを決め、上羽根と下羽根の位置を調整します。立て矢結びの場合は、帯枕を使うよりも、タオルを巻いた手作り枕のほうが安定するケースもあるので、適宜調整してみてください。羽根が整ったら、紐で固定し、帯揚げを結びましょう。

最後に、余った帯の端を帯の中にうまく折り込み、帯締めを通して前で結ぶことで全体のバランスを整えます。

 

4. 自宅で振袖の着付けを成功させるためのポイント

自宅で振袖を着る場合でも、美しく正しく着付けしたいと考える方は、以下に挙げる4つのポイントも併せて押さえておきましょう。それぞれのポイントについて、詳しく紹介します。

 

4-1. 腰紐をしっかり締める

自宅で振袖の着付けを成功させるためには、腰紐をしっかりと締めることが重要です。腰紐は振袖を着た際の形を整え、着崩れを防ぐ役割があります。

ただし、腰紐を締めすぎると衣装が体にきつく感じられ、長時間の着用が苦痛になることもあります。腰紐の結び目を適切に調整し、必要に応じて少し前に引っ張ることで、圧迫感を和らげることができます。

また、幅広の腰紐を使用することで、体への圧力をより広い面積に分散させ、食い込みを防げます。結果的に痛みや圧迫感を減少させることが可能です。腰紐が古くなって細くシワが多い場合は、適切な幅を保ちながら締め付けられるようにするためにも、アイロンをかけてから使用するとよいでしょう。

 

4-2. 結び目が重ならないようにする

腰紐や胸紐など、着付けに使用する紐の結び目が重なると、不快な圧迫感が生じ、着心地が悪くなるだけでなく、見た目にも影響を及ぼすことがあります。

そのため、各紐を締める際には、結び目が1か所に集中しないように意識することが大切です。例えば、腰紐は少し左右にずらして結ぶなどの工夫をするとよいでしょう。

 

4-3. 衿元・衣紋を整える

衿元は人の目が最も集まる部分であり、振袖姿の美しさを大きく左右します。衿元をきれいに整えることで、振袖が体に美しくフィットし、全体のバランスが良く見えます。

衿元の整える際には、衿芯の使用が欠かせません。衿芯を入れることで衿の形がきれいに保たれ、動いても衿元が乱れにくくなります。着付けを始める際は、長襦袢の衿元をしっかりと合わせ、衿芯を挿入し、その後振袖の衿も同様に整えます。

両衿をつまみ、背中の縫い目を抑えながら、衣紋の抜き具合を調整しましょう。衣紋の抜き加減は、正装ではやや大きめに抜くことが一般的ですが、振袖の場合はこぶし1つ分程度が丁度よいです。衿の角度は背中のラインから美しく飛び出るように調整し、喉元が隠れる程度に交差させましょう。

衿元の形を保つために、紐はアンダーバストの位置で締めることが大切です。紐はあまりきつく締めすぎないように注意し、指1本が入るくらいの締め加減にしましょう。

振袖の着付け時には大きな動作を避け、定期的に鏡で衿元をチェックし、必要に応じて衿元の調整を行うことが大切です。

 

4-4. 事前に動画やレッスンで勉強する

自宅で振袖を上手に着付けるためには、事前に動画やレッスンで勉強しておくことが欠かせません。呉服店や着付け教室のホームページ、着物専門のYouTubeチャンネルなどを確認するとよいでしょう。

動画やレッスンを参考に、コツコツと練習を積み重ねましょう。実際に手を動かしながら練習することで、より理解が深まり、上手に着付けられるようになります。

 

5. 振袖の着付けを自分で行う以外の選択肢は?相場も紹介

振袖の着付けをプロのスタッフに依頼すれば、当日バタバタと準備する必要がありません。専門スタッフが丁寧に美しく仕上げてくれるので、安心して当日を迎えることができるでしょう。

 

5-1. 美容院

美容院では、着付けだけでなく、ヘアメイクも同時に依頼できます。ヘアメイクと着付けを別々の場所で依頼すると、全体のバランスが取りづらい場合があります。しかし、美容院でまとめて依頼すれば、髪型やメイクを振袖に合わせ、トータルでコーディネートできるでしょう。

特に、会場が自宅から遠い場所にある場合や、自分で着付けするのが難しい場合にも、美容院で着付けを依頼すると便利です。早朝からの対応が可能な美容院も多いため、特に成人式のような朝早くからのイベントには適しています。

料金相場としては、20,000円から30,000円前後で着付け・ヘアセット・メイクのパッケージを提供しているケースが多いです。

 

5-2. ホテル

結婚式などを行っているような大きめのホテルでは、広々とした着付け室や専用のサロン、ヘアメイクスタッフ、荷物の預かりサービスなどを用意しています。結婚式場や成人式会場がそのホテル内にある場合は、移動の必要がありません。荷物が多くても楽に移動できるため、当日慌てる心配がないでしょう。

また、ホテルでの着付けは、非日常的な空間で特別な時間を過ごせます。結婚式や成人式というハレの日を、より一層思い出深いものにすることができるでしょう。

料金相場はやや高めで、着付け・ヘアセット・メイクがセットになって40,000円から50,000円の範囲が一般的です。

 

5-3. 出張着付け

周りの目を気にせず、自宅でリラックスして準備を進められる点が、出張着付けの最大のメリットです。特に、小さなお子様がいる場合などは、移動が大変な場合もあるので、出張着付けが重宝するでしょう。一方で、成人式当日の場合は、着付け師は着付け会場での着付け業務を行っているケースも多いので、依頼予約が難しいケースもあります。

料金相場は、一般的に15,000円から20,000円程度で、ヘアセットも依頼する場合は追加料金が必要です。

 

5-4. 着付け会場

着付け会場は、振袖専門店が運営している場合、着付け・ヘアセット・メイクを1か所で完結できるという利点があります。専門店が提供するサービスなので、技術の高さと効率のよさもメリットです。多くのお客さんを集中的に扱うことが可能なので、特に成人式のような大規模なイベントで催されるケースが一般的です。

料金相場は、美容院と同様に20,000円から30,000円程度ですが、振袖のレンタルプランとして組み込まれているケースも多くみられます。

例えば、振袖・卒業袴のレンタルショップ「アイドル」では、首都圏+大阪の約50会場で、成人式当日のお支度を承っています。

 

6. 振袖を着るなら着付け・ヘアセット込みのレンタルが便利!

振袖を購入・レンタルして自身で着る・着付けを依頼する方法もありますが、最もメジャーな方法は、着付け・ヘアセット込みのレンタルです。成人式を中心に、毎年多くの人が着付け・ヘアセット込みのプランで振袖をレンタルされています。

メリットとしては、まずは振袖や着付け小物、ヘアセットに必要な道具など、すべてお店で用意してくれるので、自分で準備する必要がありません。着付けやヘアセットの技術に自信がない方でも、プロのスタッフが美しく仕上げてくれるので、安心して当日を迎えられます。また、振袖や帯、ヘアセットなどをトータルでコーディネートしてくれるので、統一感のある仕上がりになるでしょう。

振袖レンタル、着付け・当日の支度、前撮り、小物セットなどのプランで、おおよそ15万~20万円前後が相場です。

 

まとめ

振袖の着付けは単に着るだけでなく、成人式や結婚式など、長時間着用した時でも美しく保つための技術も必要です。

振袖のことや成人式のことについて気になり始めたら、まずは振袖専門店などに来店し、相談してみるとよいでしょう。見学だけ、試着だけがOKなお店も少なくないので、気軽に足を運べます。

振袖選びは、人生の中でも大切なイベントの1つです。ぜひ自分に似合う振袖を見つけて、きれいに着付けを行い、当日は素敵な思い出を作ってください。