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成人式の振袖に合わせる履物として、「草履とブーツのどちらを選ぶべきか迷っている」という方もいるのではないでしょうか。一般的には草履が正式とされていますが、近年ではブーツを合わせるスタイルも人気です。草履は伝統的でフォーマルな選択肢である一方、ブーツはモダンで個性的なスタイルを楽しめます。
当記事では、草履とブーツそれぞれの特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントを解説します。振袖に合わせる履物選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
成人式で振袖を着るとき、一般的なコーディネートでは草履を合わせます。人によっては草履ではなく、卒業式の袴姿のようにブーツでモダンな印象に仕上げたいと考えることもあるでしょう。
振袖に草履を合わせる理由は、格式の違いにあります。振袖は未婚の女性にとってフォーマルな衣装であるため、礼装用の履物として振袖には草履を合わせるほうが相応しいとされています。
式典などフォーマルな場でスーツを着るとき、男性が革靴を履くように、格式の高い場で振袖を着るときは草履を合わせたほうが美しく見えます。
成人式の振袖には、草履を合わせるコーディネートが正式な装いではありますが、近年は必ずしも守る必要はありません。ファッションの一環として、振袖にお気に入りのブーツを合わせる方もいます。
成人式は式典と言いつつも、地域ごとに独自のスタイルがあり、服装も自由とされていることがほとんどです。当日の主役である本人にとって、一生の思い出になる服装で参加できることが何よりも大切です。思い切ってブーツを振袖に合わせる方法も、楽しみ方の1つと言えます。
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振袖に草履とブーツのどちらを合わせるか迷っている方は、メリットやデメリットを参考に選ぶ方法もおすすめです。
まずは、草履を履くメリットとデメリットを紹介します。
【草履のメリット】
・履きやすく脱ぎやすい
・成人式以外の式典にも使える ・バッグとのコーディネートを楽しめる ・厚底でスタイルが良く見える |
着慣れない振袖姿では、前かがみになって足元を見ながら履物を履く動作は困難です。しかし草履なら靴紐やファスナーを使用していないため、スムーズに履いたり脱いだりできます。
草履は振袖とセットでレンタル・購入することが多く、結婚式やほかの式典など成人式以外の場面で履けることもメリットの1つです。バッグとの組み合わせ次第でさまざまな印象を演出でき、底が厚く高さを出せる草履で、スタイルが良く見える効果も期待できます。
【草履のデメリット】
・歩行中に脱げやすい
・履き慣れないので疲れやすい ・足元が冷えやすい ・天候や道の状態によっては汚れやすい |
履きやすく脱ぎやすいシンプルな構造は、一方で歩行に影響しやすいデメリットもあります。履き慣れない草履で歩くときは、脱げたり疲れたりする点に注意しましょう。
足袋を履いた足がむき出しになることも、デメリットになりやすい点です。成人式のある冬場は足元が冷えやすくなり、雨や雪の日には汚れやすいリスクも加わります。
振袖とブーツの組み合わせで考えられるメリットとデメリットは、下記の通りです。
【ブーツのメリット】
・歩きやすい
・悪天候でも足袋や靴下が汚れにくい ・足元が冷えない ・モダンスタイルを楽しめる |
靴紐やファスナーでしっかりと固定するブーツは、振袖姿でも歩きやすくなります。足元を全体的にカバーしてくれるため、天候に左右される心配もありません。雪国では防寒対策となる上、雨や雪で足袋や靴下を汚さずに済みます。
洋と和の組み合わせで、モダンスタイルを楽しめることも大きな魅力です。前撮り時は草履姿で撮影して、成人式当日はブーツを履くと、両方のスタイルを楽しめます。
【ブーツのデメリット】
・履きにくく脱ぎにくい
・ほかの式典には取り入れにくい ・まとまりのない印象になりやすい ・小物も合わせて購入する必要がある |
振袖は帯を締める影響により、動作の幅が洋服とは異なります。前かがみになってブーツを履いたり脱いだりしにくいため、人に手伝ってもらうかシンプルなものを選ぶ必要があります。
振袖姿でブーツの使用が許容されていると言っても、カジュアルな組み合わせとなることは事実です。結婚式などほかのフォーマルシーンではブーツの使用は避けましょう。
振袖とブーツを組み合わせるときは、全体のまとまりにも注意が必要です。全体的に和柄で足元のみ洋風にするとバランスが悪く見えるため、見栄えを整えるにはブーツに合う小物類を揃えなくてはなりません。
振袖に草履を合わせるときは、選び方のコツやサイズの見方を知っておくと失敗しません。洋服や靴と異なり、振袖などの和装には独自の選び方やサイズ表記があります。
ここでは、草履選びで押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
草履を選ぶときは、花緒の素材に注目しましょう。足が痛くない素材の花緒を使用している草履なら、成人式の前後もトラブルなく過ごせます。
同じ和装でも、素足で履く下駄に比べると、足袋の上から履く草履は足を痛めにくい履物です。しかし履き慣れていない方が長時間履いたり、花緒部分が硬い草履を選んだりすると、足を痛めるおそれがあります。
硬い素材ではなく、綿入りで太く柔らかい花緒の草履を選びましょう。実際に試着して、足の甲にかかる部分に締め付け感がないか確認することも大切です。
靴と草履では、表示サイズのルールが異なる点にも注意すべきです。近年は分かりやすくS・M・Lまたはフリーサイズと表示されているものの、靴と同じ感覚で選ぶと失敗する可能性があります。大まかな表記にすぎず、草履のLサイズが靴と同等とは限らないためです。
草履を選ぶときのポイントは、かかとの位置です。草履は、かかとがはみ出す程度のサイズが適切とされています。
また、草履の高さにも注意しましょう。草履の厚みは着物の格式と関係しており、正礼装の振袖には高さのあるものが適しています。振袖用草履なら5cm以上を目安に、自分が歩きやすい高さを選ぶと無難です。
服装に統一感を出すためには、振袖や髪飾り・バッグなどの小物と合った草履を選ぶことも大切です。振袖の柄や色に合わせて選ぶと、違和感のない仕上がりになります。たとえば赤い振袖には同じ系統の色を合わせるか、柄に使用されている色を選ぶとおしゃれです。
迷ったときは、幅広いデザインに合う白や銀1色の草履を合わせる方法もあります。シンプルなデザインで、上品な足元を演出できます。
ほかには、振袖レンタル時に草履とバッグがセットになった商品を選ぶ方法もおすすめです。あらかじめセットになっているものなら、難なく統一感を出せます。
振袖とブーツを組み合わせるときは、見た目のインパクトのみならず、実際に履いて成人式当日を過ごすことも意識して選ぶのが大切です。
ここでは、振袖に合ったブーツを選ぶポイントを3つ紹介します。
ブーツを合わせるときの注意点は、着脱しにくいリスクがあることです。日常生活とは異なる服装をすることも考慮して、まずは着脱のしやすさを重視するのがポイントです。
たとえばハイカラに仕上げたい方の中には、袴のように編み上げブーツと振袖を組み合わせようと考えている方もいるでしょう。編み上げブーツは交互に線を描く靴紐がアクセントとなる一方で、振袖姿での着脱場面で手間を感じやすいブーツです。
どうしてもデザインを重視したい場合は、サイドに伸縮しやすいゴムが入ったものや、ファスナーつきのものを選ぶと多少着脱しやすくなります。
振袖を上品に着こなすためには、ブーツの長さも重視すべきです。歩きやすさや着脱しやすさを考えると、ショートブーツのほうが取り入れやすいと言えます。しかし丈が短いブーツは歩くたびに足元の素肌が見えるため、振袖の上品さを損ないかねません。
歩いて裾が揺れても問題のない、適切な丈のブーツを選びましょう。ミディアムブーツなら着脱しにくさを半減しつつ、素肌が見えにくい丈で履きこなせます。
草履を履く場合と同じく、ブーツ選びでも振袖の色とのバランスを考慮する必要があります。振袖もブーツも両方を派手柄で合わせると、全体的にまとまりがなく品のない仕上がりになる可能性があります。
振袖のデザインと噛み合う、シンプルなブーツを組み合わせましょう。色選びに迷ったときは、無難な黒色がおすすめです。黒いブーツはシンプルな振袖と合わせると整った印象になり、派手柄に合わせると全体を引き締めてくれます。
モノトーン系の振袖には、あえてワインレッドなどを組み合わせる方法もおすすめです。
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成人式の振袖に草履を合わせるか、ブーツを選ぶかは個々の好みによります。草履は伝統的でフォーマルな選択肢であり、脱ぎ履きが簡単で他の式典にも使えるメリットがあります。ブーツはモダンで個性的なスタイルを楽しめ、歩きやすく防寒対策にもなるのがメリットです。
振袖姿を美しく見せるには、成人式のしきたりやマナーを押さえた上で振袖に合ったデザイン・色合いの草履やブーツを選ぶのがポイントです。ブーツを選ぶ場合は、素肌が見えにくいミディアムブーツであれば上品さのあるコーディネートにできるでしょう。