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成人式は、日本全国で毎年1月に行われる伝統的なイベントで、新たに成人となった若者たちの門出を祝う式典です。
この記事では、成人式とは何か、その意味や由来について詳しく解説します。成人年齢が法改正で20歳から18歳に引き下げられましたが、成人式は20歳のままである理由についても取り上げます。
さらに、成人式に出席する場合に意識しておきたい基本的なマナーや、成人式で着る振袖の選び方についても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。
目次
成人式とは、自治体ごとに開催する新成人を祝福する式典です。多くの自治体では、成人式を成人の日(1月の第2月曜日)に開催しています。ただし、開催日や式典の内容は自治体によって異なります。
成人の日は、1948年に制定された国民の祝日の1つです。成人の日には、新成人を祝福する以外に大人としての自覚を促す意味合いもあります。
成人式の由来や発祥の地について、詳しく解説します。
日本で行われている成人式は、中国の「冠礼」と呼ばれる通過儀礼が由来です。大人になった証として冠をつける儀式が日本に伝わり、奈良時代以降は「元服」「裳着」と呼ばれる儀式が行われるようになりました。
男性が大人の髪型や服装に改めて幼名から新しい名前に変える儀式を「元服」、女性が髪を結い上げて腰から下にまとう衣服を身につける儀式を「裳着」と言います。いずれも12~16歳の時期に行われるのが一般的でした。
ただし、元服や裳着は上流階級のしきたりで、庶民の間では簡単にした独自の儀式が行われていました。形は違っても、子どもから大人になる節目を大切にする考えは現代にも受け継がれています。
現在の成人式の形は、1946年に埼玉県蕨市(当時は蕨町)で行われた青年祭が由来と言われています。
青年祭は戦後の次世代を担う青年たちを励ます目的で開催され、地域の若者約100人と町長などが参加しました。青年祭の中で、町長や来賓が若者たちを激励し、若者たちが誓いの言葉を述べる「成年式」が行われました。
蕨市の城址公園には、成年式発祥の地記念像が建てられています。蕨市の青年祭・成年式は高く評価され、成人の日が制定されるきっかけになりました。以降は、新成人を祝い大人としての自覚を促す目的で、全国各地で成人式が実施されています。
「成人式」という名称が浸透した現在も、蕨市では当時の名称である「成年式」として式典を行っています。
出席できる成人式の場所は、成人式の案内状の送付元である自治体の会場が一般的です。成人式の案内状は、住民票の情報をもとに送付されます。案内状は11~12月中旬までを目安に送付されることが多く、10~12月時点の現住所によって出席できる成人式の場所が決まります。
進学や就職で地元から離れて暮らしている場合、地元の成人式の案内状が届かない可能性があります。本籍地が地元でも、住民票が異動していれば案内が届かないため注意しましょう。
自治体によっては、成人式の案内状がなくても出席を認めている場合があります。ただし、問い合わせが必要だったり成人式会場で身分証明書の提示を求められたりする場合もあるため、出席の可否や対応を事前に確認しておきましょう。
記念品の受け取りを希望する場合は、案内状が必要となるため早めに問い合わせが必要です。
2022年の民法改正により、成人年齢が20歳から18歳へと引き下げられました。しかし、成人式の出席年齢は、従来通り20歳のままとする自治体がほとんどです。
成人式には明確な決まりがあるわけではなく、式の詳細には自治体の考えや判断が大きく影響します。成人式の準備を考えている方は、対象年齢を確認しておく必要があります。
多くの自治体が成人式の出席年齢を20歳のままにする主な理由は、以下の通りです。
(1)出席率を高めるため
成人年齢である18歳のタイミングで成人式を実施する場合、多くの新成人は大学受験や就職を控えた状態で出席することになります。できるだけ多くの新成人が成人式に参加できるように、進路や将来に関わる受験シーズンを避ける傾向にあります。 |
(2)家計の負担を軽減するため
成人式に着る振袖などを用意するとなれば、ある程度のお金が必要です。成人式が進学や就職などのライフイベントと重なると家計の負担が大きくなるため、負担を分散できるように20歳で成人式を開催する自治体が多く見られます。 |
(3)友達との久しぶりの再会を楽しむため
成人年齢を迎える人の多くは高校生です。18歳で成人式を行うと、懐かしんだりお互いの近況を報告したりすることもほとんどなく、友達との再会を楽しむ意味合いが薄れてしまいます。 |
20歳での成人式の開催には、新成人が出席しやすく家計への負担も抑えられるなどのメリットがあります。
成人式で意識しておきたい基本マナーは、以下の通りです。
(1)式典に相応しい服装をする
成人式では、袴や振袖、フォーマルスーツなどの正装で出席します。服装に決まりはなくても、式典に相応しい服装を心がけるのがマナーです。二次会や同窓会に参加する場合は、式典の後で会場に合わせた服装に着替えましょう。 |
(2)式典中は私語やスマホの使用は控える
式典中は、市長や区長による祝辞や新成人代表のスピーチなどが行われます。式典の妨げにならないように、私語は控えてスマホはマナーモードにしてください。思い出話や記念写真撮影は、式典が終わってから楽しみましょう。 |
(3)時間をしっかり守る
成人式の開始時間に遅刻するのはマナー違反です。一人前の大人としての自覚を持つ意味でも、普段から時間をしっかり守ることは大切です。着付けやヘアメイク、移動に時間がかかる場合もあるため、当日は余裕を持って行動しましょう。 |
成人式は久しぶりに同級生に会える場であると同時に、新成人としての自覚が求められる場でもあります。「何をするのか」「なぜやるのか」を理解して、成人としてのマナーをしっかり守りましょう。
成人式で着る振袖は、購入よりレンタルを利用する方が多い傾向にあります。レンタルを利用する場合は、予約が埋まる前に早めに準備を進めておくことが大切です。
成人式で着る振袖を選ぶ場合は、以下のポイントに注目しましょう。
(1)似合う色や柄を把握する
肌・瞳・髪などの色が異なるため、似合う色は人それぞれです。似合う色を選ぶために、まずはパーソナルカラーをチェックしてみましょう。小柄な方には小さめの柄で明るい色、身長が高い方には大きめの柄で濃い色など、体型によっても似合う色や柄が異なります。 |
(2)実際に試着をする
振袖はインターネットでも気軽に選べますが、似合うかどうかは実際に着てみないと判断が難しいと言えます。好きな色や柄だけで決めるのではなく、試着をして顔映りを確認することが大切です。 |
(3)第三者の意見を参考にする
家族や友人、店員などの意見を参考にすると、似合うかどうかを客観的に判断しやすくなります。特に店員はこれまでの経験から的確なアドバイスをくれるので、気軽に相談してみましょう。 |
振袖の色や柄は種類が多く、選んでいるうちに何が正解か分からなくなってしまうこともあります。似合う色や柄からある程度候補を絞り込んでおき、試着したり第三者に相談したりして晴れの日に相応しい振袖を選びましょう。
成人式に出席する場合は、マナーを守って出席する必要があります。式典に相応しい服装を選び、式典中は私語・スマホの使用を控えましょう。また、開始時間に遅刻することはマナー違反となるため、当日は余裕を持って行動することが大切です。
成人式では女性の場合、振袖を着ることが一般的です。自分に似合う色・柄を把握して振袖を選んでください。また、自分だけではなく家族など第三者の意見も参考にすることで、自分に似合う振袖を選べます。自分に似合っている振袖を選んで成人式を楽しみましょう。