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卒業式の袴に振袖を合わせるのはおかしい?着こなしのポイントも

2024/09/27

卒業式は、学生生活の締めくくりとなる重要な日です。フォーマルな服装で参加する方が多い中で、振袖で参加する方も多く存在します。しかし、振袖の着付けやコーディネートについて不安を感じる方や、そもそも振袖で参加するのが適切なのか分からない方もいるでしょう。

 

この記事では、振袖と袴の歴史、卒業式に振袖と袴を合わせるのが相応しい理由、振袖と袴を着こなすためのポイントを解説します。これから卒業式を迎える方は、ぜひこの記事をご一読ください。

 

目次

1. 卒業式の袴に振袖を合わせるのはおかしい?

1-1. 卒業式に袴を履く理由

1-2. 振袖と袴の違い

2. 卒業式で振袖と袴を合わせる際のポイント

2-1. 振袖のタイプに合ったものを選ぶ

2-2. フォーマルな場に合った素材・柄を選ぶ

2-3. 袴と振袖の相性を考える

2-4. 足元(草履・ブーツ)にも気を配る

3. 卒業式で成人式の振袖を使うメリットとデメリット

まとめ

 

1. 卒業式に振袖を着るのはおかしい?

 

 

卒業式の際には、振袖に袴を合わせたいと考えている人もいるでしょう。結論から言うと、振袖に袴を合わせることは着付けの作法やマナーとして問題ありません。

 

卒業式は、出席する学生がこれまでお世話になった恩師や両親に感謝する式典です。したがって、卒業式にはフォーマルな服装で出席する必要があります。未婚の女性にとって、振袖は最も格式が高い「第一礼装」とされており、卒業式という特別な機会に相応しい服装と言えます。

 

また、振袖自体が第一礼装に分類されるため、袴を合わせずに振袖のみ着用する場合でも、失礼にあたりません。

 

1-1. 卒業式に袴を履く理由

 

袴は、平安時代から十二単の一部として身に付けられてきた歴史があります。洋風文化が取り入れられるようになった明治時代には、着物の着崩れを防ぐために女学生の制服として袴が採用されていました。

 

当時は、女性が学問を学ぶことが当たり前の時代ではありませんでした。特に高等学校への女性の進学率は低く、袴を履いて学ぶ行為は女学生の特権だったと考えられます。

 

女学生が着用していたため、学問の場には袴というイメージが定着し、卒業式には袴を選ぶ文化が残ったとされています。

 

現代の袴は、形はそのままに色鮮やかでさまざまな柄が販売されており、ファッションとして現代の女性にも人気です。

 

1-2. 振袖と袴の違い

 

振袖と袴の大きな違いは、単品で着用できるかどうかです。振袖は、帯を合わせて1枚で着用可能です。一方、袴は現代でいうと「ズボン」のような役割があり、着物と合わせて着用します。

 

また、振袖と袴は着用するシーンにも違いがあります。振袖は、未婚女性の一番格式の高い装いです。成人式以外にも結婚式や結納など、フォーマルな装いが求められる場所で着用されます。

 

袴は、もともと男性の服装として広まっていました。しかし、明治時代に女学校が創設され、政府が特例として女学生のみに動きやすい袴の着用を認めたという歴史があります。袴は、男性が着用するものというイメージを持っている人も多く、卒業式以外の成人式や結婚式では、あまり着用されません。

 

2. 卒業式で振袖と袴を合わせる際のポイント

 

 

袴に合わせる着物は、基本的に決まりがありません。そのため、振袖と袴を自由に合わせることができます。しかし、卒業式という式典に出席する服装なので、失敗したくないと考えている人は多いでしょう。

 

以下では、卒業式で着用する振袖と袴を合わせるポイントを4つ紹介します。

 

2-1. 振袖のタイプに合ったものを選ぶ

 

振袖は、袖の長さによって「大振袖」「中振袖」「小振袖」の3つに分類されます。大振袖は袖丈が114cm前後の振袖で、最も格式の高い礼服です。格式の高さから、振袖のみで着用する機会が多い傾向にあります。

 

中振袖は、袖丈が100cm前後の振袖です。成人式の晴れ着としても定番で、袖の長さのバランスがよいのが特徴です。小振袖は、袖丈76cm前後ともっとも袖が短い振袖で、卒業式に人気があります。

 

一般的に、袴と合わせて着用する機会が多いのは、中振袖と小振袖です。以下ではそれぞれの振袖に袴を合わせるコツを紹介します。

 

中振袖
中振袖は、全身のバランスに注意して袴を選ぶことが重要です。袖丈が長いため、身長の低い人が袴と合わせるとバランスが取りづらくなる可能性があります。

 

小振袖
小振袖は、一般的な振袖よりも袖丈が短い分、可愛らしい雰囲気に仕上がります。ほかの振袖よりも若々しい印象になるため、大人っぽく着こなしたい人には不向きです。

ただし、袴の色を工夫すると印象を変化させることができます。振袖と袴を同系色に揃えると華やかな印象、反対色にするとメリハリがつきます。振袖に合わせて、袴の色を選んでみてください。

※一般的に、卒業袴とセットされている振袖が、この小振袖⁽二尺袖)です

 

2-2. フォーマルな場に合った素材・柄を選ぶ

 

専門学校や大学の卒業式で着用する袴と振袖には、厳格なルールは存在しません。しかし、フォーマルな場に合った素材・柄の振袖と袴を用意する必要があります。

 

木綿や紬、ウールなどの素材は、カジュアルな印象を与えるため、卒業式には相応しくありません。浴衣もフォーマルな場で着用するものではなく、袴と合わせるのは避けたほうがよいでしょう。

 

また、袴の色合いや柄にも注意が必要です。柄が大きすぎる袴は、全体のバランスを崩す可能性があります。さらに、派手すぎる色合いの袴は、卒業式というフォーマルな場の雰囲気を壊す恐れもあります。落ち着いた色合いの袴を選ぶと、上品な印象を与えられるでしょう。

 

2-3. 袴と振袖の相性を考える

 

袴と振袖を組み合わせる際には、色合いと柄の相性を考えることが大切です。袴と振袖を同系色でまとめると、上品で大人っぽい印象に仕上がります。たとえば、振袖が水色の場合は紺色の袴、ピンクの振袖には赤色の袴などを組み合わせるとよいでしょう。

 

一方、反対色の袴と振袖を選ぶと、個性的で華やかな印象になります。たとえば、緑の振袖に赤の袴を合わせたり、黄色の振袖に紫の袴を合わせたりすると、きれいにまとめることが可能です。

 

また、衣装の柄も印象を大きく変化させます。牡丹や菊、さくらなどの日本の伝統的な花柄は、品のある印象に仕上がります。一方、ユリやバラなど西洋の花が描かれたものは、モダンで現代的な雰囲気にまとまるでしょう。

 

2-4. 足元(草履・ブーツ)にも気を配る

 

和装の際の履物は、草履を選ぶことが一般的ですが、最近ではブーツを合わせる人も多くなっています。

 

草履は脱ぎ履きしやすく、上品な印象を与えます。どのような柄の振袖や袴にも合わせやすく、コーディネートしやすいのがメリットです。

 

ブーツは草履よりも歩きやすく、ヒールがある分スタイルがよく見えるのが特徴です。大正時代の女学生を思わせるようなレトロでかわいい印象に仕上がります。

 

3. 卒業式で成人式の振袖を使うメリットとデメリット

 

 

卒業式で成人式の振袖を使用し、袴だけレンタルまたは購入する場合、以下のようなメリットがあります。

 

・華やかな印象に仕上がる

・コストを抑えられる

 

成人式で着用した振袖は、レンタル品よりも袖丈が長く、豪華なデザインのものが多いため、周りよりも目立つことが可能です。また、振袖と袴をどちらもレンタルするよりは、費用を抑えられます。

 

しかし、成人式の振袖を使用する際には、以下のようなデメリットもあります。

 

・レンタルショップ探しの手間がかかる

・荷物を自分で管理する必要がある

・身長が低いとバランスが悪くなる

 

レンタルショップが必ずしも、成人式のときに着た振袖と合った色柄の袴を用意しているとは限りません。複数店舗を回り、振袖に合った袴をレンタルしている店舗を見つける手間がかかります。

 

加えて、成人式の振袖を着用する場合、着付けの際に自宅から振袖や振袖の着用に必要な小物などを持参する必要があります。そのため、卒業式当日は準備した荷物を持ち歩いたり、管理したりするのが大変になるケースは少なくありません。

 

また、成人式で着用する振袖は、袖丈の長い中振袖であることが一般的です。身長が低い人が袴と合わせて着用すると袖丈が長く、バランスが悪くなる可能性があります。

 

成人式で着た振袖と合う袴を探すのが難しい場合は、袴と振袖をセットでレンタルする方法もあります。デメリットが大きいと感じる人は、袴と振袖のレンタルを活用してみてください。

 

まとめ

 

振袖は女性の「第一礼装」であり、袴と組み合わせるのはフォーマルな卒業式の場にふさわしい服装と言えます。一般的に、袴と合わせて着用する機会が多いのは、振袖のうち中振袖と小振袖です。フォーマルな場に合った素材・柄の振袖と袴を用意しましょう。最近は振袖・袴と合わせる履物として、草履だけでなくブーツを選ぶ方もいます。

 

また、成人式で着付けた振袖を再度活用し袴だけレンタルすれば、コストを抑えつつ華やかな印象を与えられます。一方で、成人式で着用する振袖は袖丈の長い中振袖である場合が多く、身長によってはバランスが崩れて見える点には注意が必要です。袴と振袖の双方をレンタルすれば、振袖と合った袴を探すために複数のレンタルショップを回ったり、振袖に必要な小物を自宅から持ち歩いたりする手間が省けます。